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痛風の激痛が起こる発作は、尿酸の増加が原因です。
尿酸値が上がるきっかけには、食べ過ぎや飲み過ぎ、強いストレスの他に、激しい運動による尿酸の増加があります。

ストレスがたまったとき

痛風の原因には、食べ過ぎや肥満などがありますが、そのほかに、過労やストレスがきっかけとなって尿酸値が上昇し、痛風の発作が起こりやすくなることもあります。
他の生活習慣病と同じように、長い時間をかけて生活環境に影響されながら発症します。

ストレスがなぜ尿酸値を上げるのか、そのメカニズムはまだ明らかではありませんが、痛風が、ストレスが多い中間管理職のサラリーマンに多く起こることや、ストレスを受けるとホルモンの分泌が変化し、腎臓から尿酸が排泄されにくくなるなどのことから、ストレスと尿酸値の増加には深い関係があると考えられています。

一般的に、いくつかの原因が重なり合って尿酸が増える体内の環境がつくられます。
特に、ストレスがたまっているときに、食べ過ぎ、飲み過ぎが重なると、痛風発作を起こしやすくなります。

現代社会で暮らしていると、ストレスを全く感じずに生活することは極めて難しいことです。
とはいっても、あきらめてしまわずに、仕事が忙しいときには食事のメニューや食べる量に気をつかうなど、尿酸を増やさない生活習慣を心がけることが必要です。

激しい運動をしたとき

運動は、尿酸値を下げるとは証明されていませんが、尿酸値上昇に関係する肥満の解消などに有効な方法の一つです。
しかし、尿酸値を下げようと必死になって運動をしていたら、痛風の発作が起きてしまった、という話もあります。

これは、激しい無酸素運動をすると尿酸値が急激に上昇する、という体のメカニズムが働くからです。

プロのスポーツ選手にも痛風の発作を起こす人が少なくありません。
特に、腕立て伏せや腹筋運動、背筋運動、ジムのトレーニングマシンなど筋肉のジムのトレーニングマシンなど筋肉の一部を酷使する運動、短距離奪取など瞬発力を競う運動、サッカーなど走り回る運動は、尿酸値を上昇させます。

激しい運動をすると、疲労物質である乳酸が体内にたまり、尿酸の排泄機能を低下させるので、尿酸値が急激に上昇するのです。

ですから、激しい運動のあとは、たっぷりと水分を補給し、血液中に増えた尿酸を尿にとかして、早急に体外に排泄することが大切です。

一方、有酸素運動を適度な時間行うことは、体脂肪減少や他の生活習慣病の予防に有効です。

日常生活で行う痛風の治療に、食事療法と運動療法がありますが、運動療法を行う倍は、必ず医師から運動の内容を指示してもらい、症状と体力に合った運動を行うことが大切です。

関節が痛む病気には、リウマチや関節炎などがあります。
痛風は、肥満、美食、運動不足などによって血液中の尿酸が上昇して起こり、おもに足の親指の関節が突然、激しく痛む病気です。

痛風患者は約50万~60万人

痛風は、ある日突然、通常、下肢、特に足の親指の付け根に、それまで経験したことがないような激痛が起こる病気です。

「痛い風」という変わった病名は、発作が起きると「風が吹いて、患部に当たるだけでも激痛を感じる」という症状に由来している、と言われています。

現在、日本には痛風患者が約50万~60万人おり、さらに「痛風予備軍」といわれる高尿酸血症患者の数は、300万~500万人とも言われています。

痛風は、今から約70年前の第二次世界大戦以前は、日本人にはほとんど見られなかった病気です。

戦後、日本の契約が復興し、飽食の時代と言われるほどに食生活が豊かになり、飲酒量が増えるにつれて増え続け、近い将来、日本は「痛風大国」になると警告する医師もいます。

痛風患者の約95%は30~50代の男性

痛風の大きな特徴は、20~30年前は男性の患者が圧倒的に多く、患者全体の実に99%が男性であったことです。

男性は、女性に比べて尿酸の総量が多く、思春期になると尿酸の量が急に増えますが、その後、加齢とともに低下していきます。
しかし、なんらかの原因で尿酸値が上がりすぎると高尿酸血症になり、その状態が数年続くと痛風の発作を起こすようになると言われています。

また女性も、閉経後は、エストロゲンなどの女性ホルモンの分泌が減って、尿酸の量が増えることから、特に腎疾患の有る人は高尿酸血症を起こしやすくなります。

痛風は、年齢別に見ると、働き盛りの30~50代の男性に最も多く発症し、痛風患者の約95%を占めています。
思春期以前の世代にはみられません。
このために「痛風は中年以降の男性の病気」と言われてきました。

しかし、最近、若い世代に急速に痛風が増えています。

その大きな原因として、若い世代の食生活の欧米化や、ストレスやアルコール摂取量の増加が考えられています。

痛風発作が起こる部位

痛風発作の痛みは強烈で、
「これまで体験した痛みのなかで最高の痛さ」
「一度体験した者にしか分からない痛み」
などと表現されます。

痛風の発作はある日突然、何の前ぶれもなく起こります。
実際は、数日前から患部に多少の痛みや違和感を感じることもあるのですが、それが激痛の予兆だと気づく人はほとんどいません。

発作が起こる部位は、約60%が足の親指の付け根で、そのほか、かかと、ひざの関節などの下肢部分に集中してあらわれます。

なぜ下肢に発作が集中するのか、はっきりした原因は分かっていませんが、下肢の関節部に尿酸の結晶がたまりやすいため、と一般的には考えられています。

痛風の発作は、夜明け前や早朝に起こることが多く、痛みが始まって2~3時間ほどたつと患部の関節が赤く腫れ上がり、熱をもってきます。

痛みは、24時間ほどでピークがきて、その後、少しずつやわらぎ、治療を受けなくても10日前後で自然に消えます。

最初の発作では、4日から1週間ほどで痛みはとれて、10日もすると完全に消えることがほとんどです。

しかしこれは痛風が治ったのではなく、痛みが消えても、最初の発作を起こしてから1~2年後、痛みを忘れたころに再発します。

最初の発作のときに適切な治療を受けずに放置しておくと、発作の間隔が半年に一度、3ヶ月に一度と、少しずつ短くなります。

痛風の歴史は、食生活の歴史

痛風は大変に歴史の古い病気で、古代ギリシャ時代にはすでにあったと言われています。

アレキサンダー大王やミケランジェロ、ニュートンなどの歴史上の著名人も、この病気で苦しんだという記録が残されています。

しかし、日本では、わずか50年ほど前までは、この病気の存在すらほとんど知られていませんでした。

痛風という病気を一言で説明すると、体内で作られる尿酸という物質がさまざまな要因によって処理されなくなり、関節にたまって炎症を起こす病気ということができます。

その大きな原因として遺伝的素因以外で重要なのが、アルコールの過剰摂取と動物性脂肪やタンパク質の摂り過ぎです。

第二次世界大戦以前は、ヨーロッパの国々と日本では、食生活に大きな差がありました。
ヨーロッパの富裕階級の痛風患者は、肉裏や乳製品など動物性脂肪やタンパク質をたくさん含む、ぜいたくな食事をしていたので、そのため痛風は「ぜいたく病」と言われました。

一方、日本人は、米などの穀類を主食に、魚や野菜をおかずにした和食を食べていたので、痛風は日本人には縁のない病気でした。

しかし第二次世界大戦後、欧米の生活様式が日本にも急速に取り込まれ、国民全体の生活水準が工場するにしたがって、食生活も変化してきました。
低脂肪、低タンパク、低カロリーの和食中心の生活から、高脂肪、高タンパク、高カロリーの欧米型に変わったのです。

そのために、痛風患者の数も欧米並みに増加していきました。

かつては「帝王病」とか「ぜいたく病」と言われた痛風も、現在では誰がかかってもおかしくない「生活習慣病」になったのです。